美容外科治療もクーリングオフ対象となるニュース

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特定商取引に関する法令施行令の一部を改正する政令(平成29年政令第174号)の概要についてのニュースがありました。

 

具体的な内容を簡単に言うと、「クーリングオフが美容整形治療でも適応」という内容です。

 

今まで美容整形治療は、エステの施術のようなクーリングオフ制度が適応されなかったものが、治療期間が1ヶ月を超え、5万円以上の代金が発生する治療の中に、治療契約後8日以内であれば、クーリングオフ(無条件でキャンセル料金など一切の費用を負担することなく解約できる)が適応になるという主旨の内容です。

 

目的は悪徳クリニックの撲滅です。

 

残念ながらすべての治療項目が適応となるわけではありません。

  クーリングオフが適応となる治療

1.脱毛(光の照射または針を通じて電気を流す方法)

 

2.にきび・しみ・そばかす・ほくろ等の除去又は活性化(光もしくは音波の照射・薬剤・医薬品の使用または機器を用 いた刺激による方法)

 

3.肌のしわ・たるみ取り(光もしくは音波の照射・薬剤・医薬品の使用または糸の挿入による方法)

 

4.脂肪の溶解(光もしくは音波の照射・薬剤・医薬品の使用または機器を用いた刺激による方法)

 

5.歯の漂白(薬剤・医薬品の塗布による方法)

 

上記1~5の治療のうちサービス提供期間が1ヶ月以上を超え、且つ代金が5万円を超えるものが対象となります。

 

美容整形をこれから受けようと思っている方には、非常にありがたい法律が適応となるのです。

 

12月1日より適応となります。

 

今回は、わかりやすく実例を紹介しながらクーリングオフは適応になるかもお話ししていきます。

 

     実例

 

30代女性Aさんと友人の30代女性Bさんが一緒に全国に展開している中規模クリニックを受診した実例です。

 

Aさんはダイエットの相談、Bさんは目の相談です。

 

カウンセラーさんがお話しをしてくれるということで、別の部屋にそれぞれ案内されました。

 

案内される途中、「友達なので一緒に話を聞きたい」ということを伝えると、相談内容が異なるので別々の部屋での説明となります。ということで別々の部屋へ案内されました。

 

30代女性Aさんの場合

新脂肪溶解注射(BNLS)1cc2400円で痛みが少なく、腫れもほとんどでない治療で、早い人は3日で効果が出る注射という広告宣伝をみて、太ももとお尻の脂肪をこの注射で取りたいという相談内容です。

 

ひととおり、治療の説明を丁寧にしてくれて、話の内容も納得し、料金を提示されましたが、その金額に驚きました。

 

掲示された金額が4回コースで300万円

 

その時のやりとりです。

 

 

Aさんの場合、ある程度回数もかかり、ダイエットしたい希望範囲を

施術する場合、4回コースで300万円になります。

カウンセラー

 

 

なぜ、そんなにかかるの?1cc2,400円では?

Aさん

 

 

Aさんの場合、希望する範囲(太もも全体とお尻)が広いため、使用するお薬の量が多くなるため高額になります。また、ある程度、回数を行う必要があるため4回コースをオススメいたします。

カウンセラー

 

 

あまりにも高すぎて、無理です。そんなお金ないし・・・

Aさん

 

 

では、本日、施術契約を結んでくれるのであれば、150万円に割引いたします。本日のみの割引となりますので、別な日では適応とはなりません。お支払いもローンがあるので大丈夫ですよ」

カウンセラー

 

 

ちょっと友達Bさんと相談したいのですが・・・

Aさん

 

 

ちょっと、確認しますね。

カウンセラー

 

部屋を出ていった・・・

 

 

お待たせいたしました。Bさんは現在手続き中で、お部屋を出ることはできませんが、Bさんもローンを組んで施術する様ですよ

カウンセラー

 

 

結局、Aさんは、36回払いのローンを組んで施術することを決めました。

 

施術を10日ごとに4回しましたが、Aさんが期待する程の効果がなかったようで、そのことをクリニックに言うと(かなり強い調子で怒って)、特別にということで1回分無料で施術してもらったが、効果はあまり変わらなかったという結果でした。

 

Bさんも二重にするため4400円で二重埋没法ができるという広告にひかれ、受診したが、カウンセラーに、「その方法ではBさんのまぶたは二重にならない、すぐに戻ってしまう、可愛い目にならない」などと言われ、578,880円の二重埋没法を勧められ、ローンを組んで施術をすることになりました。

 

BさんもAさんと相談したいということを伝えると、同じようにAさんもローンを組んで施術をするよと言われたそうです。

 

あとで、Bさんから「Aさんがローンを組んで施術をすると言ったから、私も決めたんだよ」とAさんに言ってきたのを聞いて「やられた・・・」と思ったそうです。

 

AさんはBさんに「実は私もBさんがローンを組んだと言われと」と伝え、A・B2人とも「……」状態だったそうです。

 

     特商法取引で悪徳クリニックは撲滅できるか?

 

今回は悪徳クリニック・ぼったくりクリニックの実例をお話ししましたが、Aさんが何故、そのような高額な施術の料金のローンを組んでしまったか考えなければなりません。

 

Aさんの心理としては、「半額になり、安くなったという心理」と、「本日しか半額料金が適応にならないという焦り」と、「Bさんもローンを組んで施術をするんだという安心感」、これらの心理を巧妙な話術・対応でローンを組んでしまう結果になったのだと思います。

 

その場ですぐに施術をしなければ回避できたのですが、事前の準備ができていないため、相手の思うままに心理をコントロールされたのだと思います。

 

クリニックを受診する前の準備とそのクリニックの下調は最低限必要です。

 

また、カウンセリングしたその日に施術はせず、一度、家で冷静に判断してから施術を受けるべきです。

 

それでも不安がある場合は、セカンドオピニオンを受けましょう。

 

管理人は、十分に下調べをしたクリニックを2つから3つのカウンセリングを聞いてから、施術をするかどうか判断するべきだと思っています。

 

美容整形治療は自己責任で施術を受けているわけですが、中には、上記例のような悪徳クリニックが存在します。

 

その対策の一環として特商法が美容外科治療にも適応となりました。

 

今回のAさんとBさんのケースはクーリングオフできるでしょうか?

 

Aさんの場合

施術内容:新脂肪溶解注射(BNLS)

 

施術金額:4回コース150万円

 

施術期間:1週から2週ごとに治療しますので1ヶ月は経過しています。

 

結果

.脂肪の溶解(光もしくは音波の照射・薬剤・医薬品の使用または機器を用いた刺激による方法)なので、新脂肪溶解注射(BNLS)は適応。治療代金は5万円以上、治療期間も10日ごとに4回していますので当てはまります。

 

以上からAさんは契約締結後8日以内であれば、キャンセル料などかからず解約できる内容です。

 

 

Bさんの場合

施術内容:二重埋没法

 

施術代金:578,880円

 

施術期間:1日

 

結果

Bさんの施術した二重埋没法は、クーリングオフ対象外の治療のため、Bさんの代金は返金されることはありません。

 

 

AさんとBさんでは、同じようにぼったくられたにも関わらず、大きな差があります。まだまだ不備がある法改正だと思います。

 

このように、高額な美容整形手術のローンを組ませて施術している悪徳クリニックは存在するのです。

 

結局は、これらの高額手術は、今回の対象に入っておりませんので、クーリングオフ対象外となり、返金されません。

 

 

何故だ?

 

豊胸手術・脂肪吸引や包茎治療・複数の治療を組わせての施術など、悪徳クリニックはあらゆる方法で、高額治療の契約を迫ってきます。

 

やはり、法整備が追い付かない以上、自分の身は自分でしっかり守らなければなりません。

 

そのためには、クリニック選びをするためのポイントがあり、事前準備が必要となります。

 

クリニックの選び方についてはこちらも参考にしてください。

 

いずれにしろ、特定商取引法改正により、一部でも美容治療が対象となる項目ができたことは、美容整形を受診される方にとってはよいことです。

 

今回の法改正をみていると、美容皮膚科を対象にした治療項目がクーリングオフ対象となっています。

 

今後は、もう少し法整備が進み、治療項目の対象も増えてくるのではないかと思います。

 

消費者をしっかりと守るための法整備がなされ、優良美容クリニックがだけが残り、悪徳クリニックは、是非、消えてほしいです。

 

特定商法取り引きの改正について詳しく知りたい方は消費者庁のホームページをお読みください。

消費者庁のHP

 

 

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